皮膚科医の教えるお肌のブログ ~自分らしいお肌で生きよう「わたしの皮膚治療」ブログ~

帯状疱疹ってどんな病気?(1)

今回は、「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」についてお話します。

「帯状疱疹」は、高齢者の病気だと思っている方もいますが、
からだの免疫力・抵抗力が低下した時に発症するので、若くても発症します。

ですからあなたにも発症する可能性があります。

そして、病院の受診と治療が遅れると、
大変な後遺症(帯状疱疹後神経痛)が残ることがあります。

きちんと、この病気について知っておくことをおすすめします。

帯状疱疹はウイルスが原因で起こります。

原因ウイルスは、

「varicella-zoster virus(水痘-帯状疱疹ウイルス)」です。

「水痘(すいとう)」と「帯状疱疹」は同じウイルスが原因です。

そのため、このウイルスに「水痘-帯状疱疹ウイルス」という名前がついています。

ちなみに、この「水痘(すいとう)」とは「みずぼうそう」のことです。

あなたは子供の頃、「水ぼうそう」にかかったでしょうか?

水ぼうそうは、「水痘ワクチン」があるので、
ワクチンを接種した方もいらっしゃるでしょう。

この「水痘-帯状疱疹ウイルス」が、初めて子供の体に感染すると、
「水痘(水ぼうそう)」を発症します。

水痘自体は、1週間で治りますが、
実は、このウイルスは死滅するわけではありません。

体内に残り、からだのどこかの神経の一部に潜伏します。

普段は、そこでおとなしくしています。
何年も、何十年もおとなしく潜伏しています。

ですから、ほとんどの大人は、このウイルスを既に持っています。

ところが、あなたがストレスや病気、疲れたりして、
からだの抵抗力が落ちてくると、
それまで潜伏していたウイルスが再活性化し、
神経を伝ってウイルスが顔をだし、皮膚にも悪さをします。

これが「帯状疱疹」です。

次回は、典型的な症状についてお話します。