皮膚科医の教えるお肌のブログ ~自分らしいお肌で生きよう「わたしの皮膚治療」ブログ~

病院とクリニックって違うんですか?

今回は、意外に知らない業界のお話をお届けします。

突然ですが質問です。

あなたは「病院」と「クリニック」の違いってご存知ですか?

「え?何か違うの?」

と思われた方もいらっしゃるかも知れません。

「病院」の定義は

「病床数20床以上の入院施設(病棟)を持つもの」

です。要するに、

「20個以上のベッドがある、入院できるところ」

ということですね。

ということは・・・・

あなたが普段、風邪や湿疹、花粉症で行くところが
開業医の先生のところだったら・・・

そこは実は「病院」ではないんです!

だって入院用のベッドが20個もないですよね!?
20個どころか、そもそも入院できないところがほとんどですよね。

病院より規模が小さいところは

「診療所」

となります。

基本的には「診療所」と「医院」「クリニック」は同じ意味として使われます。

最近は「~診療所」よりは

「~医院」や「~クリニック」と称することが多いですよね。

子供の頃、近所の医院を見て「クリニック」の意味がよくわからず

「どうして、変な英語の名前をつけるんだろう!?」

と不思議に思った記憶があります。

今にして思えば、入院設備が無いので「病院」とは名乗れなかったんですね。

そんなわけで、医学関係の本や教科書では必ず、
「病院」と「クリニック」は明確に区別されて記載されています。

普段、私たち医師も、区別して使用しています。

ちなみに、このメルマガでは、専門的な細かい正確さより、
ある程度のわかりやすさを優先する方針です。
そのため、特に区別せずに、全て「病院」としています。

医師が使う言葉の定義を知っておくと、
医師から説明を聞く際に、誤解せずに済むことがあります。

覚えておいて損はないと思います。