前回は、
「食事日記と症状日記のススメ」
というお話をしました。
https://watashi-no-hifu.com/?p=68/
今回は、
「脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)」
について解説します。
日常的に非常によくみる病気で、男性だけでなく女性も発症します。
このメルマガでもご相談をうけることが非常に多いです。
実は私も去年、脂漏性皮膚炎になりました(@@;
ですので、この病気になったことのある方はもちろんですが、
かかったことのない方も、予防のために、
事前に予備知識として知っておいた方が良いと思います。
というのも、この病気になると、
顔に赤い湿疹が出て、
そこにかさかさしたフケもでるため、
外見的に問題になることが多いからです。
では、まずは典型的な症状からお話します。
顔の「額」、特に「髪で覆われた部分」「髪の生え際」や、
「眉間」「鼻の周り」などに
赤くてカサカサしたフケを伴う湿疹ができます。
かゆみを伴うことが多いです。
たいていは顔だけですが、稀に、ワキや体にも広がることがあります。
私も、一時は顔全体やわきにまで出てちょっと焦りました(--;
顔には「脂漏部位(しろうぶい)」というのがあります。
皮脂が出やすく、テカリやすい部分ですね。
女性の方は「Tゾーン」と言えばすぐにわかるかと思います。
具体的には、額、眉間、鼻のあたりなどです。
この部分は「脂腺」という皮脂を産生する器官が多く存在するので、
どうしても皮脂の分泌量が多くなります。
この皮脂が皮膚の上で分解されると、刺激になります。
ここに、「マラセチア」という皮膚の常在菌が増殖して
さまざまな反応や刺激を起こして、脂漏性皮膚炎になると考えられています。
ですから、髪の生えている部分や、Tゾーンに発症しやすいんですね。
この原因とされる「マラセチア」は真菌(カビ)の一種です。
「えっ、カビですか!さわったらうつるんですか?」
と心配される方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、この菌は常在菌なので、あなたの皮膚にもいます。
普段は特に悪さをするわけではありません。
ですから、人にうつることはありません
(もう既にあなたの皮膚にもいるわけですからね)。
皮脂の分泌が増加すると、この菌が増殖するようです。
皮脂の分泌が多くなる原因として、
ストレス、睡眠不足、多量の汗、食事の偏り、化粧品
などが挙げられます。
また、体質的に皮脂が多い、
いわゆる「脂漏体質」も関係する、言われています。
私の場合も、発症した当時はとても当直が多い時期でした。
寝不足、ストレス、そして、
救急患者さんが多くて忙しいと、その晩はお風呂に入れないので、
汗や皮脂が皮膚に溜まってしまったのが原因だったかも知れませんね。
さて、その治療法とは・・・・
続きはまた次回お話しますね。