~自分らしいお肌で生きよう~「わたしの皮膚治療」ブログ

皮膚科医の教えるお肌のブログ

ニキビ痕に漢方薬が効く!?

ニキビ

■ニキビ痕(あと)が治らない!?

ニキビはお肌の大敵ですが、
なかなか治りにくいです。

それはホルモンバランスや食生活、
睡眠など、生活習慣や体質、ストレスなども
関わるためです。

そしてさらに困るのがニキビ痕(あと)です。

正式には
「ざ瘡瘢痕(ざそうはんこん)」と言います。

テレビに出ているお笑い芸人や野球選手など
でも、たまにニキビ痕のデコボコがとても
目立つ方もいますよね。

赤く腫れたニキビのうち、
8%がにきび痕になる、と言われています。

「ニキビ痕の治療」は大きくわけて、
4つあります。

1.レーザー治療
2.ケミカルピーリング
3.ディフェリンゲル
4.漢方薬

意外に知られていないのが、
「ニキビ痕を改善させる漢方薬がある」
ということです。

今日はこの中で、漢方薬について解説します。

■ニキビ痕に漢方薬が効く!?

その漢方薬とはズバリ

「柴苓湯(さいれいとう)」

という漢方薬です。

12の生薬からなる漢方薬で、

・内因性の副腎皮質ホルモンの促進
・水分代謝調節作用
・線維芽細胞増殖抑制作用

などがあります。

要するに、体の内側から皮膚を丈夫にし、
キズが盛り上がったり、へこんだりするのを
調節してくれるイメージですね。

この柴苓湯の良いところは、漢方なので
他の治療を邪魔しないので、他のニキビの
塗り薬やレーザー治療などと組み合わせて
治療できる点です。

今まで、塗り薬だけで治療していた方や
レーザーなど美容治療だけをしていた方
などは、この柴苓湯を併用してみるのも
良いと思います。

漢方なので、内服期間は最低でも
2~3か月は必要です。
もちろん、それ以上継続しても良いでしょう。

漢方なのでニキビ痕だけでなく、
全身の他の症状にも効果があります。

・普段、胃腸が弱い方
・下痢気味の方
・めまいのある方
・月経不順がある方

このような症状がある方にはさらに
効果的でしょう。

不妊症に効果があった、
という報告もあります。

この柴苓湯は
「できてから時間が経ったニキビあと」
よりも、
「でき始めの頃のニキビ痕」の方が効きます。

どんな病気でもそうですが、
早めに治療する方が、やはり治りやすいです。

ニキビやニキビ痕で悩んでいらっしゃるよう
でしたら、
早めに治療した方が治りやすいので
早めにお近くの皮膚科にご相談ください。

いつの時代も、
早期発見早期治療がベストですね。