注意!あなたの足は本当に水虫ですか?(2)
水虫前回は、
「注意!あなたの足は本当に水虫ですか?(1)」
というお話をしました。
https://watashi-no-hifu.com/?p=79/
今回もその続きです。
実際、クリニックで診療していても、
「私の足は水虫に決まっている!」
と力説される患者さんも、結構いらっしゃいます。
でも、やっぱり見た目だけからは判別できないんです。
これは紛れもない事実です。
というのも、水虫以外にも、
足の皮がむけたり、
水疱ができたり、
かゆくなったりする病気が
あるからなんです。
(これについては後日解説します)
しかも、「かゆくない水虫」もたくさんあります。
ですので、「かゆいか、かゆくないか」も全く当てになりません!
水虫治療を専門に何十年も診療している
偉い先生方も、皆、口をそろえて
「見た目だけからは絶対わからない」
と仰います。
世界中の皮膚科の医学書を全てみても、
「見た目だけで判別できる方法」は
記載されていない筈です。
実際、皮膚の外来へ水虫の訴えで来る患者さんの、
「3人に1人は水虫でなかった」
という研究データもあります。
ではどうすれば水虫かどうかわかるのか?
それはずばり、「顕微鏡検査」です。
剥けている皮の一部を
ピンセットでつまんでとって、
その皮を顕微鏡でのぞいて見ます。
すると、水虫菌がいる場合は
はっきりと目で見えます。
皮膚科医が「これは絶対水虫だろう」
と思っても、何度検査しても
全く菌がみつからないこともあります。
また、
「いや~これは水虫じゃないだろう。でも一応調べておくか」
と顕微鏡検査したところ
水虫菌がうじゃうじゃ見つかることもあります。
これは実は、皮膚科医にとっては日常茶飯事です。
ですので、患者さん自身が
見た目で水虫かどうかを判別することは
ほぼ不可能だと考えます。
私のような若輩者の皮膚科医は
もちろんですが、
数十年のキャリアがある
水虫の専門家ですら
見た目だけでは判別できないわけですからね・・・。
なので、皮膚科を受診して、きちんと
「顕微鏡検査」を受ける必要があります。
ですので、今回強調したいことは
「水虫かどうかを判別するには、絶対に顕微鏡検査が必要である!」
ということです。
さて、
足の皮がむけているとき、
つい、自己判断でドラッグストアなどで、
市販のお薬を購入して塗ってしまう方も多いと思います。
「別にドラッグストアで買った水虫薬で
治ればそれでいいんじゃないんですか?」
と思われる方も多いかも知れません。
確かに、いちいち皮膚科を受診するのは、面倒だし、
足の裏を見せるのはなんだかちょっと恥ずかしいですもんね。
でも、必ずしもそうとは言えない事情もあります。
続きは次回お話します。
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