~自分らしいお肌で生きよう~「わたしの皮膚治療」ブログ

皮膚科医の教えるお肌のブログ

むしろ雲がお肌に悪さをすることも!?

その他

前回お話したように、雲は(多少は)太陽の光をさえぎってくれます。

しかし、これは、あくまで雲が直接、太陽光線をさえぎっているときのお話です。

これとは逆に、雲が紫外線の影響を強めてしまうこともあります。

それが「散乱」です。

雲が太陽を直接覆わずに、「太陽のそばに雲があるだけの状態」だと、
太陽光が雲で「散乱」してしまいます。

その結果、我々が浴びる紫外線の影響が増してしまうんです。

1996年の報告です。

「太陽自体には雲はかかっていないが、太陽の近くに雲が存在する状態」

の時、

「快晴の日より25%も紫外線の量が増した」

という観測があります。

これはまさしく、太陽光を雲が「散乱」させてしまったことにより、
紫外線量が増加してしまったんですね。

ちなみに、

「これまでで最も紫外線の影響が大きかった観測日」

の天気とは、どんな天気だったと思いますか?

快晴だったのでしょうか?

国内の1990年から2007年までのデータです。

札幌、つくば、鹿児島、那覇の各観測地点において、

「記録上もっとも紫外線量が多かった日」の天気は、

実は全て、

「空全体の80%が、雲に覆われていた日だった!」

ということがわかっています。

雲の「散乱効果」おそるべしです。

つまり「太陽が出ているけど、周りは雲だらけ」という日が、
一番お肌に悪いということです!

雲のあいだから、太陽が顔を出しているような日こそ、
どうやらもっとも注意すべき日のようです。

「天候にかかわらずに紫外線対策をする」ことの重要性が
ご理解いただけましたでしょうか。

というわけで、繰り返します。

曇りの日もきちんと紫外線対策を心掛けましょう!
そして「しみ」「しわ」を予防して、より美しいお肌を手にいれましょう!

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